がんや慢性の病気によるつらい症状や痛み、不安を和らげる緩和ケアを、患者さんとご家族に専門家の医師が提供する緩和ケア外来クリニック。病気の進み具合を問わず受診できます。遠隔診療にも対応しており、診療所は東京の椿山荘の近くにありますが、再診以降は全国どこにお住まいでもスマートフォン等を用いたビデオ通話で診察・処方を受けることもできます(処方を伴わない相談は初回から遠隔対応も可能)。緩和ケアといえば当院にご相談ください。【診療科:緩和ケア内科・疼痛緩和内科・がん内科・がん精神科】

緩和ケア・緩和医療

中山祐次郎医師が踏み込む「医者の本音」から考える

中山祐次郎医師の『医者の本音』から考えたこと

中山祐次郎先生が綴る『医者の本音』

 

中山祐次郎先生は、有名な医師で優れた書き手の先生です。

Yahoo!のオーサーを努めておられ

Yahoo!オーサーの中山先生のご紹介

様々なインターネットメディアに寄稿されています。

Yahoo!等のトップページの医療記事を飾ることも多いです。

紙のご著作でも先生の第一作、『幸せな死のために一刻も早くあなたにお伝えしたいこと 若き外科医が見つめた「いのち」の現場三百六十五日 (幻冬舎新書) 』は大きな話題を呼びました。

その際に、前掲書文中に、私のもっとも知られている著作『死ぬときに後悔すること25』を引用くださって「こんな若手医師がいるのだ。すごいな」と感じ、以後のご活躍を陰ながら注目してきました。

今回ご献本賜った、『医者の本音』は2作目の紙の本ですが、期待に違わぬ読みやすさとバランスの取れた記述に満たされており、良い本だと思います。

何より、題名に違わず、一般的な良き人間である「医者の本音」がよくわかる本であると思います。

お盆は終わってしまいましたが、新書で、またとても読みやすく作られてあるので、ぜひご覧になってみると良いと思います。

 

中山医師らしさが発露している記載

Yahoo!といえば、非常に多くの方がご覧になる媒体です。

記載に読み方を違えることを誘うようなものがあれば、いわゆる「炎上」となることは想像に難くありません。

しかし中山祐次郎先生はいつでも公平です。

そしてまた、わかりづらいことをできるだけわかりやすく、しかも誤らずに、という医学系の書き手にとっては常に試練となることを、難なくこなしておられるように見えます。

その究極のバランス感覚が、本編全体に注がれています。

先生は前作でも、死ぬことなどに関して踏み込んで記載されておられました。

本作でも、終末期医療等の難しい話題も、しっかり盛り込んでくださっています。

 

緩和ケア医の私が読んでもらいたいのはここ

何千例も緩和ケアを行い、終末期医療にも携わると、「世の中に絶対の正解はない」ということがよくわかります。

Aの道も、Bの道もどちらも厳しい

しかしAの道もBの道も、共に質が違った大変さがあり、そしてそれぞれの幸せがあります。

この時、私たち医師は何を選択すべきなのでしょうか―?

・・・問いが「おかしくないですか?」と気づかれた皆さんは正解です

医師が何を選択すべきなのではなく、医師は選択肢を提示し、後悔少なく選び取ってもらうことが大切になります。

ゆえに、きれいさっぱりと医師の決断で事が済むということはありません。

むしろそうすべきではなく、長く曲がりくねった道にこそ、しばしば答えがあります

患者さんやご家族にとっての、満足と、間違っていなかったという思いが。

一方で、医師も考えます。

「何が患者さんにとって、次にご家族にとって最良なのか」

それも難しい問いです。

きれいさっぱりと答えが出ることは多くありません。特に終末期医療の現場では。

中山祐次郎先生の『医者の本音』の第五章冒頭の「どこかで治療をあきらめるべきなのか?」は、力量ある書き手がその逡巡と思考を写し取ったという点で、特に心に留まりました。

91歳の進行大腸がんを患う男性の治療について、臨床家中山医師が悩む記載です。

ぜひ「こういうことを医者はあれこれと考えるのだ」という本音を知って頂くと、目の前の医師の忙しさのあまり一見クールに見えてしまう表情の向こうに、様々な思いが潜んでいることや、どう対応するのが最良なのかということもわかるのではないでしょうか。

 

まとめ

医師はとてもいろいろなことを考えています。

そのようなことをかなり仔細に書いてくださっているものとして押川勝太郎先生

がん治療の虚実

という優れたサイトと、先生の著作『孤独を克服するがん治療〜患者と家族のための心の処方箋〜』があります。

中山祐次郎先生のような30代等の若手が、医療現場のリアルな状態と患者さんに役立つ情報を提供されるなど、「現場をよく知ってもらうことが医療を良くすることにつながる」という動きはこれからもさらに強まると思います。

私も頑張ります。

ただし、まずは良い医療を提供し、クリニックを受診する皆さんが満足してくださることが先決ですね。

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