がんや慢性病のつらい症状や痛み、不安の緩和ケアを末期に限らず専門医師の大津秀一が提供。東京文京区緩和ケア外来クリニックで全国対応可能。オンライン診療(遠隔診療)対応。病気の進み具合を問わず早期受診できます。再診以降は全国どこにお住まいでもスマートフォン等を用いたビデオ通話で診察・処方を受けることもできます(処方を伴わない相談は初回から遠隔対応も可能)。内科専門医でもあり身体全般に詳しいです。緩和ケア・緩和医療といえば当院にご相談ください。【診療科:緩和ケア内科・疼痛緩和内科・がん内科・がん精神科】

抗がん剤治療 緩和ケア

TC≠TC

早期緩和ケアクリニック外来の緩和医療専門医(緩和ケア医)大津秀一が解説する乳がんと卵巣がんのTC療法の違いと緩和ケア

TC≠TCから導き出されるものとは

TC≠TC、何のことを言っているかわかった方は相当な通か、同業の方でしょう。

まるで数式のようですね。

E=mcのような高尚なものではありません。

それでもE=MC2なんて聞くと、エピルビシン、メトトレキサート、シクロフォスファミド……? と思ってしまったり(職業病ですね)。

そう、乳がんや卵巣がんに詳しい方はピンと来られたかもしれません。

TCは抗がん剤治療のレジメの1つですね。

 

一般の方向けの解説

がん治療に関してあまり聞いたことがないという方も中にはいらっしゃると思うので、簡単に解説します。

抗がん剤治療は、複数の薬剤を組みわせて行われることが多いです。

抗がん剤にはそれぞれの系統がありますから、重複しないものを選択します。

そしてこのがんにはこの抗がん剤の組み合わせというものが決まっています。

患者さんはご自身の病気の抗がん剤治療には詳しくなります。

抗がん剤治療の組み合わせは、しばしば略称で表現されます。

乳がんの患者さんが「アバタキを受けています」と仰るような場合は、アバスチン(一般名ベバシズマブ)+タキソール(一般名パクリタキセル)治療を受けておられるわけですね。

「ACを受けています」と仰れば、A=アドリアマイシン + C=シクロフォスファミド となるわけです。

組み合わせによって副作用も変わります。

 

それぞれのTC

緩和ケア科はあらゆるがんの患者さんを拝見します。

抗がん剤治療の副作用対策を行うこともあります(ただし基本は担当医が対処するので、緩和ケア科がどこまで介入するかは病院ごとに差があります)。

前職でも、乳がんの患者さんがいる病棟に行ってカンファレンスを行うと、

「この患者さんはTCを受けていたようです」と言われ、

婦人科がんの患者さんがいる病棟に行ってカンファレンスを行うと、

「この患者さんは初回のTCを受けています」と報告を受けたりしました。

これをお読みの患者さんや元患者さんも、「そういえばTC受けたな」と思い出されるかもしれません。

皆さんが受けられるTCは(ほとんどの方が)1つの組み合わせしかないでしょう。

しかし……

「TCってことは、えっと……末梢神経障害は?」

「あっ、”こっちの”TCは末梢神経障害が少ないTCだった」

そう、普通はアルファベットが1つならば、薬も1つと思うではないですか?

そうではないのです。

乳がんのTCは、T=タキソテール(一般名ドセタキセル) + C=シクロフォスファミド

卵巣がんのTCは、T=タキソール(一般名パクリタキセル) + C=カルボプラチン

なんと同じTCなのに、薬剤が全部違います。

Tはいずれもタキサン系で同じ系統ですが、テが付く付かないかの違いがあり、Cに至っては系統も違います。

それぞれの科の専門家は、乳腺科の先生からすればTC=タキソテール+シクロフォスファミドが基本でしょうし、婦人科の先生からすればTC=タキソール+カルボプラチンが基本でしょう。

けれども緩和ケア科のように横断的に関わる科だと、化学療法をしているあらゆる科の患者さんを診療することがありますから、うろ覚えであってはいけないのです。

 

タキソールとタキソテールの違い 副作用

簡単に解説している良いサイトがいくつかあるので、リンクを貼ります。

初期乳癌におけるパクリタキセルとドセタキセルの比較

タキソテール(一般名:ドセタキセル)乳がんや肺がんの二次治療にも効果が証明されたタキサン系抗がん剤

タキソール(パクリタキセル)のほうが神経障害や筋肉痛の出現が多く、タキソテール(ドセタキセル)のほうが白血球減少症が多いです。

それぞれ注意すべき点が異なりますので、担当医も副作用には気をつけていますが、緩和ケア医としても留意して診療に当たります。

 

TC≠TC まとめ

乳がんのTC療法が卵巣がんのTC療法とは異なる、というのは、知っている人には当然知っている(自明の)ものですし、一方で知らない方も多いのではないでしょうか。

がんの専門家の中でも、複数の腫瘍領域の治療に当たっている医師、例えば腫瘍内科医や女性の腫瘍を中心に診療している医師、緩和ケア科の医師などが時に意識する事柄です。

また患者さんでも遺伝性乳がん卵巣がん症候群(HBOC)の患者さんは両方のがんを経験することがありますので、TCの違いに気が付かれることもあるでしょう。

それぞれの腫瘍ごとに実に様々な治療があり、アルファベットや略称が似ていてもその実かなり違っているということもありますから、それぞれの薬剤の特性を医師や薬剤師等からよく聴取し、不安が少なく治療を受けられると良いでしょう。

副作用に関しても事前に十分知っておいて、対処法などを情報収集し、つらい症状はしっかりと治療医に伝えることが肝要です。

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