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新型コロナウイルス

がん患者と新型コロナウイルスのリスク どう予防・対処したら良いか

新型コロナとがん患者・がんサバイバーのリスク

【3月31日17時更新】

わずかな期間で情勢が大きく変わるのがウイルスの手強いところです。この間、がんの患者さんと新型コロナに関する論文も出たのでそれを盛り込みました。大変な状況ですが、何とか乗り越えていきましょう。

 

流行る新型肺炎とがん罹患者はどうか?

新型のコロナウイルスが日本でも大変な問題になっています。

ここを乗り切っていかねばなりません。3月末の現在、正念場を迎えていると考えられます。

今現在、がんを患っておられる方、がん治療を受けておられる方で、このコロナウイルスのことがご心配な方もいらっしゃると思います。

そのため、どう対策・対処したら良いのか、感染予防策は何か、また利用できる情報源についてまとめました。

結論から先に言いますが、予防策はすでに知られているように、手洗いや手指消毒が中心です。以下に解説します。

 

がん患者とがんサバイバー 新型コロナウイルス感染症

コロナウイルスは風邪の原因ウイルスとして一般的です。

コロナウイルスにも様々な種類があります。風邪になるのは4種類あり、風邪の10~15%(流行期35%)はこれらが原因とされています。

ところが動物から感染する別の2種類は重症です。皆さんもお聞きになったことがあるかもしれませんが、SARS(重症急性呼吸器症候群)とMARS(中東呼吸器症候群)で、いずれも肺炎を起こします。

まず安心して頂ければと思いますが、今回のコロナウイルスは重症度がSARSやMARSより低いです。SARSの致命率9.6%、MERSの致命率34.4%ですが、それよりは低いです。一方ですでに周知になっているようにうつりやすい特性があります。その点が厄介です

Lancetに2月14日、がんの患者さんにおいて新型コロナがどうかという初の論文が掲載されました。

Cancer patients in SARS-CoV-2 infection: a nationwide analysis in China

その結果によると、がんサバイバーおよびがんの患者さんともにリスクが全くの健常人よりは高いというものでした。

新型コロナとがん患者・がんサバイバーのリスク

【Cancer patients in SARS-CoV-2 infection: a nationwide analysis in China より引用】

左から非がん、がんサバイバー、がん患者となります。縦線が人工呼吸器の使用、ICU入室、死亡を示します。

がんを患っている方の中でのリスク因子は高齢であるということ。

肺がんだとリスクが高いということはありませんでした。

この研究は対象者が少なく(18例)、よりケースが増えるとまた異なった結論が出る可能性もあり、数字だけを見て恐れる必要はないと考えます。

まずはしっかり予防策を継続すること。

また消耗しないように、治療の副作用を抑え、食事や運動をしっかりと行うこと、つまり通常の体力維持策が大切と言えそうですね。

「飛沫感染」「接触感染」で「空気感染」ではなく、ウイルスが入った分泌物を介しての感染となるため、対策は一般的な対策で良いでしょう。

 

がん患者と感染および対策

がんの患者さんで感染に気をつけなければならないのは、好中球減少症(白血球の中の好中球が減る。抗がん剤治療の副作用等で起こる)の時です。

ただし好中球は細菌の抑止に関わっており、様々な見解がありますが、ウイルスに対処するのはリンパ球であり、風邪等のウイルスに対して明らかに脆弱化するとも言えないようです。

また、新型「インフルエンザウイルス」の場合に、免疫不全状態(化学放射線療法を含む、とされています)だと死亡リスクが高くなるとされていますが、HIV/AIDSやステロイド使用中などがひとまとめで計算されており、個別のリスクの指標にはなり難いかと筆者は考えています。ただし、もちろん骨髄抑制が強い抗がん剤治療を受けておられるような方や、血液がんの方などは、一定以上の注意は必要とは考えます。

ただし、過度に心配する必要はなく、基本的な対策の励行が肝要と考えます。

重要なことは、次の一点です。

それは手洗いです。

手を介してウイルスは感染するので、それが最も重要な対策になります。

くしゃみや咳でも感染しますが、人はウイルスが付着しているものを触り、無意識に顔を触ったりする(何十回も触っているとのこと)ので、そこから感染するのです。なるべく顔などを触らないことも重要でしょう。

◎手洗い

手洗いの効果やするべきシチュエーションは下記となります【参考】。

【手洗いの内容と残存ウイルス数】

◎手洗いなし・・・約1,000,000個
◎流水で15秒手洗い・・・約10,000個(約1%)
◎ハンドソープで10秒または30秒もみ洗い後、流水で15秒すすぎ・・・数百個(約0.01%)
◎ハンドソープで60秒もみ洗い後、流水で15秒すすぎ・・・数十個(約0.001%)
◎ハンドソープで10秒もみ洗い後、流水で15秒すすぎを2回繰り返す・・・約数個(約0.0001%)

<※ただしデータはネコカリシウイルスを用いたもの>

【いつ手を洗うのか】

• 帰宅後

• 公衆トイレ使用後

• 用便後

• 嘔吐物を処理したり接触した後

など、となります。

基本的にはハンドソープを用いてもみ洗い後に流水ですすぐのが良いでしょう。

◎マスク

マスクに関しては議論があり、限定的な効果があるとするものもあれば、否定的な見解のものもあります。

基本的には、公共の場でのマスク着用を推奨するべき強力な根拠は存在しない。米疾病対策センター(CDC)も、「現段階では(何らかの合併症リスクの高い人も含み)何も症状が出ていない人がインフルエンザ予防のため外出先でマスクを着用することは推奨しない」としている。

◎うがい

うがいに関しては、日本発の研究で、「1回あたり20mlの水で15秒間を3回続けて行う水うがいを1日3セット以上行ったところ、風邪の発症率を減らした」という報告もあります【参考】。

以上より、手洗いは当然必須。うがいやマスクは各自の判断で行う、行わないを考えれば良いでしょう。

他に、がん罹患者の感染対策に関してまとまっている記事を挙げておきます。下の2文献は英語ですが、Google Chromeなどでの右クリックからの「日本語に翻訳」を使用すれば違和感なく日本語で読めます。

【がん患者の一般的感染対策で知っておくと良い資料】

抗がん剤と副作用の誤解 ~抗がん剤治療中は生ものを食べてもよいのでしょうか?~→大切なのは手洗い。

がん患者の感染予防(アメリカCDC。英語)→こちらも基本的には手洗いを推奨。

アメリカがん協会(英語)→細かな注意点が豊富【※ただここまでやる必要はないでしょう】。

 

血液がんの場合

一般に、血液がんの場合は、より免疫に対する影響が大きいため、固形がんよりは注意が必要であるとは考えられます。

例えば、下記では、多発性骨髄腫のインフルエンザのリスクが10倍程度という見解もあります。

インフルエンザのリスクは10倍高い可能性

ことさらにおびえる必要はありませんが、固形がんよりは一般的に注意したほうが良いでしょう。

 

新型コロナウイルスによる肺炎に対するがん患者の備えのまとめ

以上、がん患者が新型コロナウイルスに対して知っておくことをまとめました。

最近の一連の情報でわかって来ていることは下記です。

・感染力は侮れない

・タイムラグで重症化する場合があり数日にかけて悪化するケースは要注意

重要なことは手洗いで、それを徹底することが大切です。もちろん、人の集まる場所に不要な外出を控えることも有効でしょう。

あとどれくらいまで対策するかは、ご本人の状況や希望によっても異なると考えられ、担当医ともよく相談すると良いでしょう。

 

内容は動画でも解説しています。

 

マスクの正しい使い方

 

実際にかかった医師の動画を紹介

 

信頼できる専門家による情報や消毒など役立つ情報のまとめ

◎中国武漢から流行している新型コロナウイルス(2019-nCoV)による新型肺炎について 新型コロナウイルスに関しての簡単な解説とまとめの記事

◎忽那賢志医師(感染症専門医)のYahoo!ページ

◎高山義浩医師のFacebookページ

 

【お役立ち情報】コロナウイルスと消毒(よく尋ねられる有効な消毒液をまとめました)

◯ 62〜71%エタノール

◯ 0.5%過酸化水素

◯ 0.1%次亜塩素酸ナトリウム

なお、2020年現在、消毒用のエタノールは品薄状態が続いており、無水エタノール4と精製水1の割合で作成することが一つの解決策です。

ただし、 燃料用アルコールの「メタノール」と間違えないこと、無水エタノールは引火しやすいため火の近くで作成しないこと、また乾くまで擦り込むことが大切なので手からしたたる程度までの量を使用することなどが大切です。

次亜塩素酸に関しては下記のページが参考になります。

次亜塩素酸水を使う際の目安濃度・適切なppmについて

次亜塩素酸水と次亜塩素酸ナトリウム液の特性の比較

◎なくなるたびに購入待ちの行列に並ばぬように家に次亜塩素酸水が届けられるサービスもあります→除菌水ジーアなら新鮮な次亜塩素酸水が毎月届く

また、新型コロナでのデータではありませんが、ウイルスの中でも新型コロナに近いSARSに関して、食器洗いに使う市販の中性洗剤も消毒作用があることが確認されています。

0.5%の濃度で「100万個」のSARSウイルスを倒すことができ、中性洗剤には薄めても十分に消毒効果があることがわかったとのことです。界面活性剤が同ウイルスに対して有効とのことです。

こちらも選択肢に挙がることでしょう。

 

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