がんや慢性の病気によるつらい症状や痛み、不安を和らげる緩和ケアを、患者さんとご家族に専門家の医師が提供する緩和ケア外来クリニック。病気の進み具合を問わず受診できます。遠隔診療(オンライン診療)にも対応しており、診療所は東京の椿山荘の近くにありますが、再診以降は全国どこにお住まいでもスマートフォン等を用いたビデオ通話で診察・処方を受けることもできます(処方を伴わない相談は初回から遠隔対応も可能)。緩和ケアといえば当院にご相談ください。【診療科:緩和ケア内科・疼痛緩和内科・がん内科・がん精神科】

緩和ケア・緩和医療

延命しないで良いのでそれでOK?

早期緩和ケア大津秀一クリニック外来解説の延命治療

延命してほしくないので医療は要らない

 

時々「延命治療はいりません」と仰る方がいます。

健康な方にも多いですね。

もちろん、望まぬ延命治療をしてほしい人はいないでしょう。

「そうなんですね」

と答えると、「はい」

「そうしなければ苦痛もないですから」

……

……ちょっと待ってください。

 

症状緩和の医療は必要

苦痛というのは、治療にまつわるものばかりではありません。

例えばがんの場合、病状が進めば、当然大なり小なり苦痛は出現します。

病気自体も苦痛を発生させるのです。

中には「治療しなければ苦痛がない」というようなことを言う識者もいますが、それは事実ではありません。

一切のがん治療を受けなくても、苦痛は出る時には出ます。

苦痛緩和が不要なくらいにとどまるかと言えば、そうとも限りません。

「治療しなければ苦痛がない」という情報を信じている方の中には、時々医療全般に対して否定的な方もいます。

例えば、症状を和らげるのに非常に有用な薬である医療用麻薬(モルヒネなど)も、不信が先だってしまい、あるいはポリシーから、そのような「不自然なことをしないで、そのままにしたい」と希望される方もいます。

ただ「自然」が一番楽かと言えば、そうではないわけですね。

これは医療に限らず、様々な事象でも同様です。

 

医療は人を幸せにすべく進歩して来ました。

がんでのたうち回って亡くなる、という時代がかつてはありました。

治療らしい治療もできずに、苦しまれたのです。

そこから医療は進歩し、今は苦痛を和らげられるようになって来ています。

医療は好きではなくても、症状緩和の治療は受けたほうが良い、これは断言しておきます。

 

最後を診てくれる医師も必要

また、「延命治療はいらない」という場合に、いずれ病気が進展して、いざというときを迎えた場合にどうするか、それも考えなくてはいけません。

かかりつけ医がいなければ、最期を迎えた場合に、結局病院で死亡診断をしてもらう必要があります。

現状の所、何らかの医療者の関わりがゼロで最期を迎えるということは、ないと言えましょう(監察医も医師ですし)。

「延命治療はいらない」と希望するのはあくまでスタートで、それと同時に、「症状が緩和され」「最後まで継続診療される」体制を構築しなければいけないのです。

医師や医療機関をしっかり選べば、世間でしばしば言われるような「病院は一律延命」「延命ばかり目指して苦痛緩和は今ひとつ」的な状況にはならないでしょう。

そういうわけで、延命治療を行う行わないにかかわらず、(症状に対処する)医師や医療機関は必要なのです。

 

延命をしないならばむしろしっかりとした医療体制を

延命治療を受けないということは、ある一定の医療機関では入院できなくなる可能性があります。

この時に、入院設備のないクリニックだけに絞ると、いざ入院が必要になった際に、完璧な「がん難民」と呼ばれる状況になってしまいます。

延命治療を希望しない時こそ、しっかりとした医療機関による支援体制を構築する必要があります。

「延命治療をしない」≠「医療をしない」

だということは、自明のことだという方もいれば、そうなのかと思う方もいると思います。

皆さんの周囲で、「延命治療をしない」→「苦痛もなく、自然に穏やかな最期」と思い込んでいる方がいれば、必ずしもそうではないということをお伝え頂ければと思います。

延命治療をしなくても、苦痛緩和の医療をはじめとした医療は必要ですし、医師や看護師などの医療者も必要なのです。

(なお、当院の緩和ケア外来相談で、「こういう医療体制の組み方で良いか」とすでに準備途上あるいは準備済みの患者さんからご相談を受けることがありますが、正しい使い方だと考えます)

 

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