がんや重い病気によるつらい症状や痛み、不安を和らげる緩和ケアを、患者さんとご家族に専門家の医師が提供する緩和ケア外来クリニック。病気の進み具合を問わず受診できます。遠隔診療にも対応しており、診療所は東京の椿山荘の近くにありますが、再診以降は全国どこにお住まいでもスマートフォン等を用いたビデオ通話で診察・処方を受けることもできます(処方を伴わない相談は初回から遠隔対応も可能)。緩和ケアといえば当院にご相談ください。【診療科:緩和ケア内科・疼痛緩和内科・がん内科・がん精神科】

緩和ケアで良く使われるお薬1 医療用麻薬

痛みに対して使用される薬剤がモルヒネなどの医療用麻薬です。

医療用麻薬は大変誤解が多い薬剤です。

まず大切なこととして、医療用麻薬は、意識を落として痛みを和らげる薬剤ではありません

意識はそのままに、痛みを伝達する神経に作用することで痛みを軽減します。

なお、医療用麻薬を使用しながら、仕事をすることも当然可能です。

判断力等に影響を及ぼしたりはしません(ただし開始時あるいは増量後1週間程度は、眠気などに注意を払う必要がありますが、次第に慣れます)。

また、これも一般のイメージと異なり、医療用麻薬は最終末期の症状緩和にはあまり向いていませんそれよりも状態が良い患者さんに向いています

昔はぎりぎりになって医療用麻薬治療が行われていたので、様々な誤解を生んでしまいました。

余命が非常に短い場合の苦痛は、(※モルヒネは鎮静薬ではなくです)などの他の薬剤を使わなければ緩和できないことも多く、医療用麻薬の効果はしばしば十分ではありません。

このように医療用麻薬は使うタイミング、というものがあります

副作用もいくつか注意すべきものがあります。

例えば便秘は程度差こそあれ必発なので、対処が必要となります。

吐き気は、知られている症状ですが、実は対策等行うことによって非常に少なくすることができます

むしろ、がんの患者さんは多様な原因によって吐き気が生じるため、本当は医療用麻薬が原因ではない吐き気まで、医療用麻薬が原因と判断・説明されてしまって、増量できなくなっているケースも相当に多く経験されます。

いずれにせよ、他の薬剤と同様に利点や副作用がありますので、細やかな配慮と適切な調節が非常に重要になります。

また眠気や吐き気などは、次第に身体が慣れて軽くなる・消えるか、対策をすれば出にくい、というものであり、それらを抑えつつ、いかに適正な量まで増やせるか、というところがとても重要になります。

使い過ぎはいけませんが、使わな過ぎても、「医療用麻薬は副作用ばかりで効かない」という印象を抱きがちで、本当の効果を実感することが難しくなってしまいます。

大切な点として、そのような性質があるため、特に投与初期は量不足から「効かない」と感じることがしばしばある、ということです。そのため何度か継続的に診療にお越し頂いて、量を調節することで、緩和に至るということが通常です。一回で諦めないで受診して頂ければと存じます。

院長は医療用麻薬処方の専門家です。

ぜひ痛みのある方は相談して頂ければと存じます。

 

 

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