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新型コロナウイルス

新型コロナと変死・突然死・急死のリスク 

新型コロナウイルスと変死・突然死・急死

容体が急変…“変死”新型コロナ判明相次ぐ|日テレNEWS24

など、新型コロナでの変死について取り上げられるようになっています。

また軽症者自宅待機中の急死も報じられています。

軽症者として自宅待機の男性死亡

この事柄について、発生早期から論文を調べ、YouTubeで継続投稿してきた筆者が解説します。

 

なぜ突然死や変死に関係しうるのか

実は、中国の動画で人がばたばた倒れるさまを映したものが随分前から出回っていました。

2月に分析して、2つの可能性を提示しました。

①新型コロナ以外で昏倒している人もとにかく撮影して出している可能性

②新型コロナ由来だとしたら心臓関連の可能性

なぜ②が想定されたのかと言うと早い段階で出版された論文の存在があります。

Clinical features of patients infected with 2019 novel coronavirus in Wuhan, China

41人の分析なのですが、心臓の筋肉である心筋の障害が12%に発症しているというものでした。

また別の論文では

Clinical Characteristics of 138 Hospitalized Patients With 2019 Novel Coronavirus–Infected Pneumonia in Wuhan, China

138人のうち、急性心障害は10人7.2%で、これがICUだと22.2%まで上がるという結果でした。

急性心障害とは何かということなのですが、心筋の損傷によるものです。

具体的にはどんな病気になるのかということなのですが、次のインフルエンザの研究が参考になります。

Acute cardiac injury events ≤30 days after laboratory-confirmed influenza virus infection among U.S. veterans, 2010–2012

70人が心筋梗塞、あと6人が心筋炎でこれらは突然死を来す病態であり、76人/38197人が突然死を起こしうる急性心障害であった【0.2%(0.199%);1000人で約2人】と計算されます。

心臓の筋肉が傷害されていることを示す血液データの異常のみであることも多いのですが、中には心筋梗塞や心筋炎などの重篤な病気となって現れることがあるのです。

なおこの研究で急性心障害を起こした人の年齢の中央値は73歳でした。高齢者に多いのですね。

突然死というと、ウイルスの脳への影響からを想定される方が多いと感じています。

しかし髄膜炎や脳炎では先に意識障害が出ることが多く、いきなり極めて短い時間に死に至るわけではありません。

そのため、もちろん独居などの場合にはこれらの中枢神経への影響での死も想定されるものの、そうではない場合はより心臓からの病態、具体的には心筋梗塞や心筋炎および致死的不整脈(死に至る不整脈)などが原因として考えられるでしょう。

ではなぜこれらの心臓の病気が起こるのでしょうか?

 

新たな仮説が有名医学雑誌Lancetに提出される

2020年4月に有名医学雑誌Lancetにある仮説が提出されましたが、これは十分考えうるものだと思います。

Endothelial cell infection and endotheliitis in COVID-19

新型コロナウイルスが体内にあるACE2受容体というところにくっつくことが知られています。

肺にはこの受容体が存在するため、肺炎を来しやすいのです。

ところがACE2は肺に限らず存在します。

問題となるのは、血管の内側にある血管内皮にもそれが存在するということです。

ここへ新型コロナウイルスが作用することで、血管内皮機能障害を起こし、末梢循環障害や血栓形成傾向を出現させ、良くない経過につながるという仮説です。

ただ確かに、この仮説が興味深いのは、新型コロナが男性や喫煙者、高血圧や糖尿病、肥満などで多いように見え、またしばしば重症化することの説明の一つにもなることです。

例えば、男性では血管内皮機能障害が40代から始まるところが、女性だと50代以降と異なります。

参考;老化と心臓・血管病-健康長寿実現のために-(北海道心臓協会)

イタリアでは新型コロナによる死亡者のうち男性と女性では中央値が10歳ほど異なり、女性がより高齢でした。

観察と理論が符合するようにも感じます。

また喫煙、高血圧、糖尿病、肥満などはいずれも血管内皮機能障害に関係する病態です。

つまり、元々これらがあって血管内皮機能が障害されているところに、ACE2受容体めがけて新型コロナウイルスがやって来て傷害を加えるため、血管機能が障害されての、末梢循環障害や血栓を起こしてくる可能性が想定されるのです。

 

血栓形成のメカニズム

なお、心筋梗塞も心臓の筋肉を栄養する血管(冠血管)が詰まる病気です。

また肺塞栓という肺の太い血管が詰まって急死を起こすこともある病気も、下肢の静脈の血栓が飛んで肺の血管に詰まるため起こします。

これら血栓もまた急死につながりますし、急性の心筋障害に関しても、微小な血栓が原因となっている可能性もあるのです。

実は抗リン脂質抗体症候群という、血栓を形成しやすくなる病態まで新型コロナウイルス感染では起きているのではないかという症例報告まで最近為されています。

Coagulopathy and Antiphospholipid Antibodies in Patients with Covid-19

なおこのような病気ばかりではなく、例えば病気で重篤となると、炎症性サイトカインが増えたり、循環不全を起こしたりして、これもまた血栓の原因となります。

DIC(播種性血管内凝固症候群)という血液が固まる凝固と、それを溶かそうとする線溶(せんよう)が亢進する病態も、重篤な感染症などでは頻発します。

抗リン脂質抗体症候群という元々の体質にプラスαが加わって起こる病気の他にも、新型コロナウイルス感染症に限らず、あるいは感染症だけではなく、生命が危機的な状態に陥る病態では、血栓形成が起こってくるものです。そしてそれがしばしば致命的な経過をもたらします。

このような事柄が、変死や急死、突然死の原因として想定しうるものです。

 

まとめ

基本的にはDダイマーなどの凝固・線溶系亢進のデータも、重症者で多いことが指摘されています。

そのため、皆が皆、当然これらの病態を頻度高く起こすわけではありませんので、心配しすぎないことが肝要です。

一方で感染者の母数が増えれば、一定の確率でこのような病態を起こしてくる方も存在するでしょう。

特に日本の自衛隊中央病院の観察的研究で見いだされた、若年者は「頻呼吸」、高齢者は「SpO2の低下」を見逃さず、引き続きそれぞれに予防対策を取っていきたいものです。

【SpO2低下を測定するパルスオキシメータは下記で紹介しています】

★記事はこちら→新型コロナウイルスとパルスオキシメーター 経皮的動脈血酸素飽和度SpO2

元々はこのドリテックのものが安く入手しやすいため、私も診療所で使っています。ただ最近は以前より入手しづらいようですね。

医療現場ではNISSEIのものがしばしば使われていますね(現在は欠品がちですね)。

ざっと見てみると4月1日現在は次の富士コンテックのものが売られている中では安価だと思います。ただ、4月4日再確認するとこちらも欠品になったようです。急速に品薄になっていますね…。下記のリンク先から入って頂くと類するものも出てくるので、それで探して頂くと良いと思います。ただ繰り返しですが、製品としての機能は高価でも安価でもそれほど変わらないと思っています(個人的見解)。そのため、確実に届く、安い、この2点で選んで良いと考えます。

特にご高齢の方、およびご高齢の方と同居のご家族、持病がある方は検討されても良いでしょう。

 

 

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