ステロイドも様々な誤解のある薬剤です。
しかしある程度以上進行したがんの患者さんの症状緩和において非常に重要な薬剤となります。
基本的には、痛みと呼吸困難と咳に対してしか効かない医療用麻薬に対して、ステロイドが効く症状の範囲は広いです。
がんが非常に進行しての身体のだるさや食欲不振、吐き気など、多様な症状に対して効きます。
一方で、むやみに高用量・長期間で使用すると、副作用を出しやすくなります。
必要な時期に、必要な量に限って使用することで、薬の利益を最大限化し、一方で副作用をできるだけ抑えることが可能です。
がん領域の、特に高度進行がんの症状緩和に対してのステロイド使用の経験は非常に多くあり、上記の諸配慮のもとに加療を行っております。