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鎮痛補助薬

タリージェ・リリカ・サインバルタ 違いと神経痛に良い薬は【5分でわかる医師解説 2020年版】

タリージェ・リリカ・サインバルタと神経の痛み・神経障害性疼痛の解説

【2020年1月19日更新版】神経の痛み(神経障害性疼痛)に効くとされているタリージェ(ミロガバリン)・リリカ(プレガバリン)・サインバルタ(デュロキセチン)の3薬の違いと使い方、注意点を痛み治療の専門家が解説します。

痛み治療の専門家による神経障害性疼痛の治療薬タリージェの解説

神経障害性疼痛の治療薬タリージェが2019年4月15日発売されています。

私は痛み治療の専門家で、神経痛の治療薬など様々な痛み止めの薬剤を処方し、患者さんから効き具合や副作用をよく聴く立場なので、そのような専門医+処方医の観点からの解説になります。

タリージェはどういう薬なのか?

他の神経の痛みに効くとされるリリカやサインバルタとの関係や比較は?

どのような副作用があるのか?

そのような質問にお答えしたいと思います。

他サイト記事と比較した時の、本記事のメリットは下記です。

○タリージェやリリカ、サインバルタの処方経験豊富な痛み止めの専門家(緩和ケア医)であること

○これらの薬剤についても易しい専門書を書いている専門医であること

○がんの患者さんの神経の痛みに関しても治療経験豊富であること

すなわち実地で薬剤を処方して効果を聴いてきた立場と、知識を双方有している点です。

まず結論から言いますと

◎タリージェ≒リリカ

◎サインバルタ

の2系統です。すなわち、タリージェとリリカは似ていますが、サインバルタは違います。

詳しく解説していきます。

 

タリージェはタリーズに似た名前

まず耳に残るのが、タリーズに似たその名前。

薬の名前が覚えやすいというのは利点は利点ですね。

すでに神経の痛みの治療薬として代表格の「リリカ」も女の子の名前のようで耳に残ると言われていますし、サインバルタという薬剤もバルタン星人(古い?)みたいで印象に残りやすいと言われています。

ネーミングはなかなか? かもしれません。

 

リリカに似ているのか、サインバルタに似ているのか?

神経の痛みに効く薬剤は何系統かあります。

一瞬だけ難しい言葉を唱えますが、リリカは「α2δリガンド」(アルファツーデルタリガンド)という種類の薬剤で、中枢神経系(脳や脊髄)の、神経の興奮(→痛みの原因となる)を抑える「α2δサブユニット」に作用して、神経の痛みを鎮めます。ガバペンという薬剤も同じ系統の薬剤です。

一方で、抗うつ薬に属するサインバルタは、うつの改善から鎮痛するのではなく、下行性疼痛抑制系という痛みを抑える神経系を活性化させて鎮痛に働きます。

他にも何種類かありますが、よく使用されており、神経の痛みの第一選択と目されているのが、これらのα2δリガンドや一部の抗うつ薬になります。

タリージェもα2δリガンドに属します。

したがって、リリカやガバペンといった薬剤と同じ系統の薬剤であり、サインバルタ等の抗うつ薬とは異なった系統の薬剤です。

また、がんの神経障害性疼痛に関しては、医療用麻薬などのオピオイドがα2δリガンドや抗うつ薬よりも優れている(効果を示す人が多く、副作用が相対的には少ない)可能性があるため、神経障害性だからといってこれらの薬剤が第一選択ではないケースもあることは大切な情報です。

 

タリージェのリリカやサインバルタとの関係や比較は?

医学の世界では、正しさの検証にランダム化比較試験が大切です。

患者さんをランダムに割り振って、片方にはA薬、もう片方にはB薬を服用してもらい、効果を分析し、優劣を判断することができます。

タリージェとリリカ、サインバルタとの直接の比較は現在まだありません。

したがって、どちらの薬が良いかということを、現時点で科学的に言うことはできません

ただタリージェの審査報告書を見るに、一部の試験では20mg/日でプラセボ群と明確な差が出ていないことを指摘されており、あくまで30mg/日の用量が必要となる可能性はあります。

また、リリカでも通常用量での開始は、副作用で継続困難となることもしばしばで、少量から漸増してゆくのが良い(そうすれば増やせて通常用量に到れる)ことが知られており、タリージェも漸増方式が望ましいでしょう。

他の違いについて述べます。

保険で使える病気の違い

リリカは「神経障害性疼痛全て」に適応はあります(★全てに効くという意味ではありません。あくまで保険上の話)が、タリージェは「末梢性」神経障害性疼痛のみの適応症です。

そのためタリージェは、糖尿病性の神経の痛みや帯状疱疹後神経痛には使用できますが、例えば脊髄が圧迫されての両下肢の神経の痛みに関しては(中枢性の痛みになるため)、保険上は処方できないことになります。

サインバルタは糖尿病性神経障害のほか、慢性腰痛症や変形性関節症等の適応症状が通っていますが、広く「神経障害性疼痛」の適応とはなっていません。

微妙に各薬でカバーしている範囲が違うので、自分に合った病態に出されているかは確認が必要です。

飲み合わせの違い

サインバルタは併用注意の薬剤がタリージェやリリカよりも多いので注意が必要です。

医師や薬剤師によく確認しましょう。

薬価の違い

維持量は、タリージェ30mg/日、リリカ300mg/日、サインバルタ40mg/日(病気によっては60mg/日)です。糖尿病性神経障害のサインバルタは40mg/日、線維筋痛症と慢性腰痛症、変形性関節症のサインバルタは60mg/日となります。

その際の薬価を比べると

タリージェ30mg/日  359.2円/日

リリカ300mg/日    306.8円/日

サインバルタ40mg/日 297円/日(60mg/日 402.8円/日)

概ね似たり寄ったりですね。

副作用の違い

系統が違うので、タリージェとリリカは似ており、サインバルタは違う副作用になります。

タリージェやリリカは、主なものは傾眠、浮動性めまい、浮腫、体重増加などです。

またタリージェは、リリカに比べて眠気が軽い傾向は存在するようです。

めまい、傾眠の他、意識消失も重大な副作用としてあるので、タリージェやリリカは運転「禁止」です。一方でサインバルタは運転「注意」です。

サインバルタは悪心や傾眠、口渇、頭痛、消化器症状、めまいなどが主たる副作用になります。

 

 

タリージェ、リリカ、サインバルタ 一番良いのはどれか?

いろいろな痛みの中でも、なかなか厄介なのが神経の痛みである神経障害性疼痛です。

神経障害性疼痛は上述のようにいくつか適応のある薬剤があり、選択肢がありますが、なかなかどれもスカッと効ききれない特徴があります。

また事前に何が効くかは予測し難いので、実際に使用してみるしか確実なことは言えません。

リリカは986億円の売上があるとかで、その市場に殴り込みをかけたのが、同系統の薬剤の「タリージェ」です。

肝心の神経の痛みへの実力ですが、リリカと類似した薬剤なので、大きな変わりはなさそうで、現時点では大期待というほどではありません。使用して大きな効果が得られれば良いとは思いますが、特効薬とまでは言えないでしょう。

めまいやふらつきなどの副作用はリリカと共通なので、少量から開始するのが良さそうで注意が必要です。

ただ神経の痛みで苦しんでいる方は、がん・非がんを問わず多くいらっしゃるので、少しでも楽になる方が増えればとは思いますね。

皆さんへの注意としては、リリカやタリージェはあくまで少ない量から! ということ。めまいやふらつきが少ない量でも出やすいので慎重な開始と増量が大切な薬です。

よく医師や薬剤師と相談して、治療にあたって頂くと良いでしょう。

 

 

 

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