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緩和ケア・緩和医療

ケナログ販売中止 口内炎の代替薬のデキサルチン・アフタゾロンとの違いは?

販売中止のケナログ代替薬は何か解説しました

【2020年1月19日更新】デキサルチンの先発品であるアフタゾロンが処方されることも少なくないようなので、追記しました。

さようならケナログ

平成が令和に変わらんとする頃。

口内炎治療で代表的な薬剤であるケナログが、2019年3月31日経過措置を終え、完全に販売中止となりました。さようなら、ケナログ。

しかしご安心ください。

ケナログがなくなっても、代わりの薬があります。

その薬は何か、症状緩和の専門家である緩和ケア医の私が解説します。

またかつてケナログと双璧であったデキサルチン・アフタゾロンとの違いをお伝えします。

なお、アフタゾロンのジェネリックがデキサルチンなので、両薬は成分が同じです。

ところで、普通に生活していても口内炎はできるでしょう。私もです。

ストレスなどがあるとてきめんですね。

ただ健康人だけではなく、がんの患者さんも口内炎を起こしやすいです。

私の専門の一つはがん治療なので、口内炎の患者さんをよく拝見します。

抗がん剤治療や、放射線治療でも口内炎ができるからです。

使う薬剤や治療内容によっては難治化したり、長期間付き合ってゆく必要があります。

下の記事で書いたような、口腔衛生を保つことはとても大切です(亜鉛の記事ですが、口腔衛生も詳しく書いています)。

口内炎に対して、ではケナログを失った我々は何を塗れば良いのかを解説します。

 

実はケナログの代替薬も出た

なーんだという感じですが

オルテクサー口腔用軟膏0.1%という同成分の後発医薬品が出ています(リンクに写真あり)。

橙色と白のチューブから、黄色と白のチューブになったのですね。

成分は同じなので、トリアムシノロンアセトニドです。ステロイドですね。

まだ自分はオルテクサーを塗ったことがないのでわからないのですが、ケナログは豊富な使用歴があります。

ケナログを皆さんは塗ったことがありますか?

ケナログは「ねっとり」系ですね。塊で結構へばりつきます。

一方で、その点では、流れにくいという特徴があります。

飲み薬に比べれば量は少ないですが、塗り薬とは言え、垂れ込んで内服しているとステロイドですから、長期かつ大量ならば、ステロイドの薬効と副作用が出ないとも言い切れません。

少なくとも垂れ込みが少ないのは、「ねっとり」系の良いところですね。

一方で、ねっとり系ではない塗布剤はどのようなものがあるでしょうか?

 

デキサルチンはさらさら系

べたべた、ねっとり、はたまた塊を良く飲んでしまう……という方にはデキサルチン軟膏がおすすめです。

デキサルチンの成分はデキサメタゾンです。もちろんアフタゾロンも同様です。

それなので同じステロイドですが、ケナログやオルテクサーとは種類が異なります。

両薬とも効果は体感できる違いはなく、個人の好みで選んでいただいて良いと思いますが、デキサルチンはさらさらしています(ケナログと比較すると)。

それなので、ベタつく感じはありませんが、さらーっと流れていってしまうので、それはそれで飲み込みやすいです。

あと重力的に流れやすい場所だと(例えば下より上)、はりつかない分、流れやすくなります。

舌の下の粘膜のような場所ならば、溜まるので大丈夫ですが。

それなので部位によっても、滞留度合いが変わりますね。

好みや場所で使い分ければ良いと考えます。

ベタつく感じが苦手ならば、さらさら系のデキサルチンを選択して良いでしょう。

 

口内炎対策は塗り薬だけではない

口内炎、即機械的に塗り薬、というのは必ずしも妥当ではありません。

下の記事も参考になります。

口内炎とステロイド軟膏

口内炎の要因には下記のようなものがあるのですね。

・偏食による鉄分やビタミンの不足
・ストレスや睡眠不足
・不正咬合や,歯ブラシなどによる粘膜への物理的障害(口内を噛むなど)
・唾液の不足,口腔の乾燥
・口腔内の不衛生
・歯磨き粉成分による粘膜の損傷(ラウリル硫酸ナトリウムなど)

ウイルス性口内炎やカンジダ性口内炎などのステロイドを塗るべきではない病気もあります。

長引く口内炎は、やはり口腔外科の得意な歯科に相談するのが良いでしょうね。

 

まとめ

ケナログが販売中止になりましたが、直接の後継薬であるオルテクサーもあれば、別の性質を持つデキサルチン(およびアフタゾロン)もあります。

選択肢はいろいろとあるでしょう。

口内炎は複雑なメカニズムで形成されます。

塗り薬だけではなく、口腔衛生や体質改善等も重要でしょう。

またがん等の病気で、治療に伴う口内炎が発生しやすい状況では、しっかりと医療者と相談して対策を講じましょう。

 

 

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