大阪府のホスピス・緩和ケア情報（緩和ケア病棟、外来、クリニック）

大阪の緩和ケア情報を解説します。

大阪府は医師数は多く人口は上位

大阪府は人口あたりの医師数は多いです。

都道府県別人口１０万対医師数／平成28年（2016年）医師・歯科医師・薬剤師調査の概況（厚生労働省）

出典（引用）はこちら

ご覧いただけるとわかりますが、医師数ははっきりと西高東低です。

大阪府は約８８３万人と全国で３位の人口を擁し、屈指の大都市です。

人口あたりのホスピス・緩和ケア病棟数は多い

日本ホスピス緩和ケア協会の最新統計によると、

緩和ケア病棟入院料を取っている緩和ケア病棟・ホスピスは、全国に４０３施設、８１９７床あります（平成３０年６月）。

緩和ケア病棟入院料の届出受理施設数･病床数（都道府県別）

現在人口は１億２６４９万人います。

１床がカバーしている人口は１億２６４９万÷８１９７で、１５４３１人となります。

全国平均では、ホスピス・緩和ケア病棟がカバーする人口は１床で１５４３１人となるのです。

大阪で計算してみましょう。

大阪の人口８８３万人を、大阪府の緩和ケア病床数の６４７で割ってみます。

結果は、１床で１３６５１人。

数は多めです。

近畿の人口が多い三県は、京都も兵庫もいずれも人口あたりでの緩和ケア病床数が多いです。

ご存知の方もいるかもしれませんが、大阪は日本緩和ケアの揺籃の地の一つです。

緩和ケア病棟で亡くなる人の割合はやや低い

「データでみるわが国の緩和ケアの現状」の２０１４年版がオンラインでも閲覧できます。

データでみるわが国の緩和ケアの現状

それによると、大阪府は、緩和ケア病棟で死亡したがんの患者さんの割合が５．５％と全国平均９．４％より少ないです。

大病院の充実が背景としてあるかもしれません。

同統計で、がんの場合の自宅死亡割合（９．４％。全国は８．９％）は全国平均よりやや高く、人口１０万人対の在宅療養支援診療所は１９．０（全国では１０．１）と屈指の多さを誇っています＜１位の長崎についで、広島と同率２位＞。

緩和ケア病棟とホスピスは下記のリンクで名称、所在、ホームページがわかります。

がん情報サービス／緩和ケア病棟／大阪府

リストを同サービスより引用します【2020年1月現在】。

大阪市立総合医療センター 大阪市都島区
多根総合病院 大阪市西区
湯川胃腸病院 大阪市天王寺区
淀川キリスト教病院 大阪市東淀川区
東大阪病院 大阪市城東区
大阪鉄道病院 大阪市阿倍野区
東住吉森本病院 大阪市東住吉区
耳原総合病院 堺市堺区
浅香山病院 堺市堺区
阪和第二泉北病院 堺市中区
ベルランド総合病院 堺市中区
市立岸和田市民病院 岸和田市
千里中央病院 豊中市
吹田徳洲会病院 吹田市
高槻赤十字病院 高槻市
市立貝塚病院 貝塚市
JCHO星ヶ丘医療センター 枚方市
市立ひらかた病院 枚方市
彩都友紘会病院 茨木市
ほうせんか病院 茨木市
小松病院 寝屋川市
和泉市立総合医療センター 和泉市
ガラシア病院 箕面市
市立柏原病院 柏原市
市立東大阪医療センター 東大阪市
樫本病院 狭山市
松下記念病院 守口市

詳細は「がん情報サービス／緩和ケア病棟／大阪府」からご確認頂くのが良いでしょう。

緩和ケア外来はどうか？

「緩和ケア外来　大阪」で検索すると、いくつかヒットします。

症状緩和目的の外来を併設していると読み取れる医療機関は、下記になります。

緩和ケア外来 | 大阪急性期・総合医療センター 

緩和ケア外来 |  JR大阪鉄道病院

緩和ケア科｜大阪赤十字病院

緩和ケアセンター | 大阪市立総合医療センター

緩和ケアセンター – 大阪国際がんセンター（旧大阪府立成人病センター）

緩和ケア外来 | 市立豊中病院 – 大阪府豊中市

大阪医療センター|緩和ケア外来/がんサポートチーム|

緩和ケアチーム｜診療体制のご紹介｜大阪警察病院

緩和ケア｜多根総合病院

各種専門外来－緩和ケア外来::大阪府済生会 富田林病院

緩和ケア外来始めました｜診療科・部門のご案内｜大手前病院

社会医療法人景岳会 南大阪病院 » 緩和ケアについて

緩和ケアセンター – 大阪医科大学附属病院

緩和ケア 診療の内容 大阪南医療センター がん疾患センター

チーム医療 緩和ケアチーム ： 大阪労災病院

大阪・豊中市の痛みの治療・緩和ケア専門≪千里ペインクリニック ≫

緩和ケア内科 | 地方独立行政法人 市立東大阪医療センター

（Googleで３ページ目まで検索。入院予約外来のみの緩和ケア外来、訪問診療のみのクリニックは除く）

大阪も緩和ケア外来が多いですね。

また、大阪府のがん診療連携拠点病院等の一覧は下記になります。

大阪府のがん診療連携拠点病院等

調べると、緩和ケア外来は全病院で存在を確認できました。

ただ、大阪は大学病院で拠点病院になっている病院がいくつかあるため、そのような病院のほうが診療科で緩和ケア科と出ていないことが多く、見つけるのに難渋しました。

特に一つの大学病院では、国のがん情報サービス→施設ページでがん相談支援センター内に緩和ケアの記載があることがわかる→ようやく緩和ケアのページに辿り着く、という形で、見つけるのに難渋しました。

緩和ケア外来がかかりつけ病院等にあるかどうかは、インターネットで「（病院名）　緩和ケア外来」と検索することで調べることができるでしょう。

また病院のホームページで、（多くの場合）診療科→緩和ケア、と読み進めることで見つけることができます。一覧にない場合は、先述したように「（病院名）　緩和ケア外来」で検索してみてください。

病院によっては診療サポート部門に位置づけられていることもありますので、くまなく見る必要があります。

まとめ

大阪府は人口あたりの医師数は多いです。

緩和ケア病棟やホスピスは（人口あたりでは）多いほうです。

一方で、同病棟で最後の時間を過ごされる方は全国平均より少ないです。

大病院も多く緩和ケアチームがあるので、一般病院で最期を迎えられる方も多いのでしょう。

がんの患者さんは在宅療養で最後まで生活される方は全国平均より多いです。在宅支援診療所は全国的にも屈指の多さです。

病院に関しては、緩和ケア外来の整備は拠点病院などで進んでいます。

がんで病気が高度に進行した際は、在宅医のサポートを付けて、緩和ケア病棟に入院予約をするのがベスト（個人的意見）ですが、居住地によって、誰にどのように頼むかによって、様々なことが変化します。

当所でも療養場所の相談を受け付けています。

なお、大阪の拠点病院に通院中の患者さんから「末期じゃないので対応できない」と言われたという話を何度か聞きました。

緩和ケア外来があっても、かかれるかどうかは絶対の保証がないことが、この事柄の難しさです。

一方で、大阪にも優れた緩和ケアの臨床家は数多く存在し、紹介したいと思う医師も複数います。

※追伸；大阪府の医療従事者の方で、情報の追加や修正がある場合はぜひお声をお寄せください。

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