がんや慢性病のつらい症状や痛み、不安の早期からの緩和ケアを末期に限らず専門医大津秀一が全国提供。遠隔相談可オンライン対応緩和ケア外来クリニックで東京文京区所在。病気の進み具合や種類を問わず早期受診できます。再診以降は全国どこにお住まいでもスマートフォン等を用いたビデオ通話で診察・処方を受けることもできます(処方を伴わない相談は初回から遠隔対応も可能)。内科専門医でもあり身体全般に詳しいです。緩和ケア・緩和医療といえば当院にご相談ください。【診療科:緩和ケア内科・疼痛緩和内科・がん内科・がん精神科】

だるさ 倦怠感 緩和ケア

モルヒネや医療用麻薬と倦怠感・だるさ

がんとだるさ・倦怠感と医療用麻薬・モルヒネ・オピオイドを解説しました

だるさが続く場合は注意が必要

がん治療中にだるさが生じるのは比較的あることです。

ただそれは「放置すべき」ということではありません。

だるさを緩和するためには、医療者ともよく相談して、薬物以外の方法も考えてゆく必要があります。

一方でだるさがずっと続く場合は注意が必要です。

治療だけではない別の原因が関係していることもあります。

高カルシウム血症などの電解質異常が原因の場合や、抑うつが隠れていることもあります。

急に悪くなった倦怠感は感染症も考えなくてはなりません。

不眠や痛みなどの原因で二次的にだるさが生じることもあります。

これらの原因を見極めることが大切になり、緩和ケアの専門家のアセスメントを求めるのが良い方法となります。

なお症状を和らげるために使用している薬剤自体がだるさに関与することもあり、ベンゾジアゼピン系薬、第1世代の抗ヒスタミン薬、抗精神病薬、制吐薬などが挙げられますが、医療用麻薬などのオピオイドもその原因となるのが難しいところです。

痛みで不眠ならば倦怠感になりますが、かといって痛みを取る以上に医療用麻薬を増量すればその眠気やだるさが問題になります。

その調整に、専門家の力が必要となることは度々あります。 

 

モルヒネってだるさに効きますか?

「モルヒネってだるさ・倦怠感に効きますか?」

そういう質問を受けることがあります。

皆さんは効くと思いますか?

効きません。

最近では、長期使用でだるさへの影響を注意すべきという考えが言われていますね。

Cancer-Related and Treatment-Related Fatigue(英語)

Opioid-Induced Endocrinopathy(英語)

モルヒネなどの医療用麻薬は、万能薬ではなく、飲めば万事OKな薬剤ではありません。

一方で、「痛くて眠れない」等という場合は、医療用麻薬を用いて夜間の休息を確保することが、より日中のだるさを減らす可能性があり、モルヒネ→だるくなる→使わない、とも一対一では言い切れません。

あくまで、だるさの原因が何かを把握して、それに合った薬剤を使うのが良いのです。

使いどころをしっかりと見極めるのが、緩和ケアの専門家の腕の見せどころですね。

 

だるさに医療用麻薬 気をつけるべきケミカルコーピング

上述の文献は英語なので、日本語のサイトも挙げておきます。

倦怠感の一つの原因として、医療用麻薬などのオピオイドを挙げるものは多いですね。

緩和ケア 薬物療法マニュアル 名古屋記念病院

重要なのは、痛みの緩和ができているのにさらに増量しないことや、呼吸困難や咳などの奏効する病態の範囲を超えて使用しないこと(★医療用麻薬が効くのは、痛み、息苦しさ、咳です)。

最近は、関係ない症状でオピオイドを繁用するようになるケミカルコーピングが静かに話題になっています。

ケミカルコーピングと偽依存

医学的原則に沿ったオピオイド鎮痛薬の使用方法は,身体的な痛みを緩和することであり,オピオイド鎮痛薬が精神的あるいはスピリチュアルな苦痛の緩和を目的に処方されることはないはずである。しかしながら,オピオイド鎮痛薬は感情,認知,情動にも影響を及ぼすことが指摘されており,がん患者が自覚する身体的な痛み以外の精神的な苦痛,スピリチュアルな苦痛を緩和してしまう可能性がある。身体的苦痛の緩和目的にオピオイド鎮痛薬が処方されていたが,さまざまな苦痛やストレスがオピオイド鎮痛薬によって緩和されることを患者が次第に自覚し,本来の目的を逸脱して使用し始めることはあり得る。

もしかすると痛み以外の症状に効くことがあるかもしれません(プラセボも一定の確率で起こりますし)が、それはケミカルコーピングという良くない状況を招くことが危惧されています。

アクティブ緩和ケアの提唱者でもあるがん治療の専門家の押川勝太郎先生や、ある患者さんも最近ブログを上げておられます。

”ケミカルコーピングとはなんぞや”(★押川先生)

ケミカルコーピングとはなんぞや(★患者さん)

(引用)”痛みのために飲む薬を、だるさを取るために飲んでいるのが心配なのですね。”(引用終わり)

その通りです。適応症を守って服用することが大切なのが医療用麻薬です。

聖隷三方原病院の信頼できる緩和ケア情報にも、もちろん医療用麻薬が倦怠感に奏効するとの言及はありません。

倦怠感・食思不振/聖隷三方原病院

海外サイトには興味深い記述もあります。

Management of Opioid-Induced Side Effects (Slides With Transcript)<英語>

(Google翻訳+拙訳)「徐放性オピオイドを高用量で服用している女性が、疲労(倦怠感)、うつ病、貧血、性欲減退、および骨減少症と類似する症状を示すアンドロゲン欠乏症候群を含む排卵異常やその他のホルモン異常を有することはかなり一般的です。時折、この症候群を持つ女性でアンドロゲン補充療法を検討するのが適切かもしれません」

海外での慢性痛でのオピオイド長期投与での内分泌系の異常は以前からも指摘されています。

がんの患者さんの痛みが常にがん性とは限らず、特に慢性痛(がんの患者さんのがんではない痛み)での長期投与事例等では気になるところです。

医療用麻薬を使用中の患者さんの場合は、むしろ痛みが軽いならば減量等が考慮されるでしょう。

倦怠感は、腫瘍の症状の中でも特にアセスメントや治療が難しい(治療の薬剤の選択肢も多くない)ものです。

がん治療自体が関係していることや、様々に出ている薬剤の影響だったりすることもありますし、見極めにはスキル、治療には試行錯誤が必要とされますが、ケミカルコーピングにつながるような薬剤の使用法は一般に避けるべきでしょうね。

★注; なお医療用麻薬は、必要な方に必要な量を使用すれば、このようなリスクをできるだけ下げることができますので、「痛いのに使わない」というのも問題です。腫瘍自体の痛みの場合は、あくまでしっかりと専門家の管轄のもとに、必要な量を使えばメリットが上回りますので、特に腫瘍からの痛みの方はいたずらに我慢することがないようにしてくださいね。

 

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