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転移 緩和ケア

全身がんが3分でわかる専門医の解説と末期はどうなるか【2019年最新版】

全身ガンの末期と緩和ケアについて解説

全身がんというがんはあるか?

樹木希林さんが、「全身がん」という言葉を使用したため、「全身がん」という言葉が一般に広まりました。

その後美容外科で著明な高須克弥さんも、全身がんであることを述べています。

今日は全身がんについて説明します。

 

全身がんというがんはない

がんは必ず「原発巣」(げんぱつそう)という、がんの始まりの場所が存在します。

皆さんがご存知のように、がんは厄介な性質を持っています。

それは周囲に広がったり(浸潤と言います)、血液やリンパの流れに乗って転移したりすることです。

遠くの臓器への転移は、遠隔転移(えんかくてんい)等とも呼ばれます。

樹木さんは、元々「乳がん」でした。

乳がんが全身の様々な場所に転移したので、樹木さんオリジナルの用語で「全身がん」と呼んだのです。

それが、とても耳目を集める言葉だったため、広がりました。

全身から、つまり様々な臓器や場所から一斉に腫瘍がある時から生じるということはないため、全身がんという医学的な状態は、本当はないのです。

樹木さんの場合は、正確には乳がんの全身転移と言えますし、高須さんの場合は尿管がんの全身転移と言えるでしょう。

 

なぜそれぞれのがんの原発が大事なのか

なぜ、それぞれの原発が大切なのでしょうか。

その答えは簡単です。

おおもとの発生したところのがんの性質を、全身に転移したがんも持っているからです。

例えば、大腸がんはよく肝臓に転移します。

原発巣は手術で取り除かれており、転移した先のがんだけが残っているような場合もよくあります。

それなので、大腸がんの肝臓転移の方が、「今は肝臓がんです」

乳がんの肺転移の方が、「乳がんはなくなりましたが、今は肺がんです」

とおっしゃったりする場合もありますね。

けれども、この場合は、肝臓がんや肺がんではありません。

元々のがんの○○転移、という呼び方をします。

前者ならば、「大腸がんの肝転移」、後者ならば「乳がんの肺転移」と呼ぶのですね。

そして前者は大腸がんの、後者は乳がんの治療をします

転移しても、元々の原発巣のがんの性質を持っているので、転移した先が肝臓や肺だからといって、肝臓がんや肺がんの治療をするわけではないのですね。

 

全身がんではなく、乳がんや尿管がんの全身転移

樹木さん独特の言語センスで、全身がんという言葉が広がったのは、さすがです。

また高須さんも、もちろん医師ですから、それらを踏まえてあえてこの言葉を使っているのでしょう。

けれども、前述したように、すべてのがんには原発巣があります。

あるいは、原発巣を見出すことが出来ない、原発不明がんというがんもありますが、

原発不明がんの緩和ケア

それも元はといえば、どこからか出現したものですから、どこから生じたかを想定して治療を行います。

それなので、原発不明がんでも、想定される原発で、治療が異なります

このような事情があるため、「全身がん」の治療というものはありません

「○○がんの、全身転移」として、○○がんの治療を行うのですね。

また、もし転移があるがんとわかったとしても、常に原発巣に照準を合わせた治療が行われます。

たとえ原発巣が完全に取り切られており、そこでは再発もなく、転移した先だけが残っていたとしても、転移先の肝臓や肺のがんとして治療を行うことはありません。

このことは知っておかれても良いでしょう。

 

全身癌の末期

全身がんの末期に関しても、その原発巣や転移によって、症状が変わります。

下記のがんの種類別緩和ケアのページに、各がんの進行期・終末期の症状と対処法を記載しています。

がんの種類別緩和ケア

全身がんとは、◯◯がん(原発巣)の全身転移なので、◯◯がんのところを見て頂ければ、予測される症状や経過がわかります。

基本的には、痛みやだるさ、吐き気、息苦しさなどが出現し、最終末期にはせん妄なども出現します。

 

全身ガンのまとめ

「全身に広がったがん」とはいえ、元々のがんにより性格や症状は千差万別です。

治療も原発に応じて多岐にわたります。治療の副作用対策も含めた早期緩和ケアが重要です。

早期からの緩和ケアはどのがんが原発であっても、必要であることは変わりはないでしょう。

 

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