早期緩和ケア大津秀一クリニックではがんや慢性病のつらい症状や痛み、不安を早期からの緩和ケア外来で末期に限らず専門医大津秀一が全国対応。遠隔相談可オンライン対応緩和ケア外来で東京文京区所在。病気の進み具合や種類を問わず早期受診できます。スマートフォン等を用いたビデオ通話で相談することもできます。内科専門医でもあり身体全般に詳しいです。緩和ケア・緩和医療といえば当院にご相談ください。【診療科:緩和ケア内科・疼痛緩和内科・がん内科・がん精神科】

緩和ケア 病院 入院

緩和ケア専門病院とクリニック、ケアホスピスの違いと選び方

緩和ケア病院・クリニックの選び方の解説です

がんの患者さんは3700人以上、終末期の患者さんは2000人以上担当医として関わった緩和ケアの専門医が解説します。

 

意外に知られていない緩和ケア専門病院とクリニック、ケアホスピスの違い

緩和ケアは実はいろいろなところで受けられます。

がん治療病院や大病院でも、下の記事で解説している緩和ケアチームを使えば受けられます。

そしてがん治療病院や大病院は、一般的には早めに緩和ケアを受けることが可能な場所です。

一方で、緩和ケア病棟がある病院、在宅緩和ケア医(在宅ホスピス)、ケアホスピスなどは比較的病気が末期に近づいてからの関与となることが多いです。

なお、これらの緩和ケア提供元の早期緩和ケア度(早期緩和ケアレベル)は一度記事にしています。

 

生活の質を上げて治療に負けない心身を構築する緩和ケアと、終末期の療養場所の緩和ケアは別

生活の質を上げて治療に負けない心身を構築する(早期からの)緩和ケアと、終末期の療養場所としての緩和ケアは別なので、混同しないように注意が必要です。

① 生活の質を上げて治療に負けない心身を構築する緩和ケア

この緩和ケアの提供元は、緩和ケア外来と緩和ケアチームになります。

緩和ケア外来・・・緩和ケア病棟がある病院のほか、大病院等にも設置されている。私が行っているのもこの形態。ただし、緩和ケア病棟やホスピスの緩和ケア外来は入院予約が前提の外来である場合もあり、このような早期からの緩和ケア外来としては患者さんを受け入れていないことがあるので注意を要します。

Ⅱ 緩和ケアチーム・・・主として大病院の入院において、主担当科と並行して緩和ケアを提供してくれる医療者のチーム。入院しないと関わらないことがあるのが問題点。

 

上記の2つは病気が進行がんの早期であっても関与してくれる可能性があります(当院は特殊な形態なので全進行期でOKです)。

一方で、大病院はしばしば治療が前提なので、治療が終了することになると症状緩和を受けながら穏やかに時間を過ごすための施設に軸足が移ることになります。病院からそうしてほしいと要請される場合もあります。

② 終末期の療養場所の緩和ケア

Ⅲ 緩和ケア病棟やホスピス・・・緩和ケア病棟とホスピスは、医療的にはほぼ一緒。がんの場合に最終末期を送るのに最適な施設の1つだが、基本はがんではないと入れない、待ちが長い、がん治療が終了しないと予約面談を受けられない、症状緩和のための外来はやっていないところもある、輸血を絶対しない等のローカルルールがある病院も存在、最近国の方針で在院期間が厳しくなった等、細かい条件がいろいろとあります。

在院日数に関しては下記でも解説しています。

また、各々の方は、「病院のほうが安心」「家が好き」等いろいろな要望があると思いますが、緩和ケア病棟やホスピスは一般的な病院に比べるとアットホームには設計されているものの基本は病院あるいはそれに似ていますので、家が大好きな方にはあまり向いていないかもしれません。

問題なく入れる方はラッキーですが、うまく入るために①の緩和ケア外来や緩和ケアチームに事前から関与してもらって助言を受けるのがベストだと考えます。

Ⅳ 在宅緩和ケアやホスピスのクリニック・・・がんの場合に最終末期を送るのに適している医療形態の1つです。ただし緩和ケアのスキルはかなり施設ごとに差があるので、水準が高いところを選ぶのが秘訣です。どういう点に留意して選べばよいかは下の記事で解説しています。

なお在宅緩和ケアをしているクリニックの中に、緩和ケア外来が併設されている場合もあります。

この場合、緩和ケア外来に最初かかっていて在宅緩和ケアに移行できますので、そのクリニックが近くならば、またその医師と相性があえば、最適な方法の1つです。

私も開業医なので痛感しますが、院長が自分で経営するクリニックは本当に院長の思想が医療に反映されます。

それと合うか合わないかで満足度が変わるというのは否めず、その点でよく院長と面談して決めると良いでしょう。

なお、院長もいろいろな形態があり、クリニックの経営者が院長の場合もあれば、クリニックの経営者は別で院長は雇用されている場合もあります。

前者のほうが濃厚なクリニックの個性が生じやすいかもしれず、さすがにそこまでこだわって探す必要はないと思いますが、知っておくと面白い情報かもしれません。

Ⅴ ケアホスピス・・・新しい選択肢として都市部で出てきています。入所期間の制限がないのが利点です。外部の医療者が入って緩和ケアを行いますので、その医療者群の緩和ケアのスキルによって変化します。

 

Ⅲ~Ⅴが、いわゆる終末期の緩和ケアを提供してくれる場所・機関です。

病気の時期において、必要な緩和ケアの内容も異なりますので、ご自身やご家族に必要なものはどれなのかを考えた上で動くことが肝要でしょう。

早期からの緩和ケアが大切なのも、①のⅠやⅡすなわち緩和ケア外来や緩和ケアチームは、病気の高度進行期~終末期にどこでどのように過ごすのが良いのか相談に乗ってくれるからです。

 

 

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