「若いのに、がんなんて」──誰にも言えない不安
AYA世代(おおむね15〜39歳)でがんと診断されると、
- どうして自分が
- 周囲に同じ立場の人がいない
- 相談できる相手が見つからない
仕事、学業、恋愛、結婚、妊娠、将来設計。
人生が動き出す時期に、突然「がん」
不安は単なる病気の心配にとどまりません。
AYA世代の不安は「がん」だけが原因ではない
AYA世代のがんのつらさは、症状の重さよりも、
- 人生の途中で立ち止められた感覚
- 周囲と同じスピードで進めなくなった孤立感
- 先の見えない未来への恐怖
こうした心理的・社会的な揺らぎが大きく影響します。
一方で、
「若いんだから大丈夫」
「治療すれば治る可能性もあるよ」
と励まされるほど、
不安を口にしづらくなるという矛盾も生まれます。
「順調です」と言われるほど、苦しくなることがある
AYA世代の患者さんからよく聞かれるのが、
- 検査結果は悪くない
- 治療も計画通り
- でも、気持ちは全然ついてこない
という声です。
このとき多くの方が、
この程度で相談していいのだろうか
自分は弱いのでは
と、自分を責めてしまいます。
しかし、これは異常でも甘えでもありません。
AYA世代のがんには「整理する医療」が必要
AYA世代では、がん治療と同時に、
- 将来の仕事や学業
- 経済的な不安
- 妊娠・妊孕性
- パートナーや家族との関係
といった、人生そのものに関わる問題が重なります。
これらを一つひとつ主治医外来で扱うのは、
緩和ケアは「若い人のための医療」でもある
緩和ケアというと、
- 高齢者
- 終末期
というイメージを持たれがちですが、
実際には AYA世代にとても適した領域でもあります。
緩和ケア外来では、
- 不安や混乱を言葉にする
- 「今すぐ決めなくていいこと」を整理する
- 将来への見通しを一緒に考える
- 必要に応じて専門機関につなぐ
といった支援が可能です。
これは、治療を弱めることではありません。
治療を続けるための土台づくりです。
「まだ元気」「症状が軽い」段階で来ていい
AYA世代の方ほど、
まだ緩和ケアは早い
症状が出てからでいい
と考えがちです。
しかし、不安や迷いは、
症状が出る前から存在します。
- 夜になると考え込んでしまう
- 検索をやめられない
- 将来の話題を避けてしまう
こうした状態は、十分に相談対象です。
まとめ──AYA世代のがんに、孤独はいらない
AYA世代のがんは、 「病気」だけでなく「人生の途中で起こる出来事」です。
- 不安が強くてもいい
- 迷っていてもいい
- すぐに答えが出なくてもいい
一人で抱え込まず、
考えるための医療として、緩和ケアを使ってください。
それは、弱さではなく、
人生を守る選択です。






















