原発不明がんと告げられたとき、多くの人が感じる戸惑い
「がんであることは確かだが、原発がわからない」
原発不明がん(Cancer of Unknown Primary, CUP)と説明されたとき、
多くの方がまず感じるのは、
- 何が起きているのか理解できない
- 本当に治療できるのか不安
- 周囲にどう説明すればいいかわからない
という 強い混乱と不安 です。
「診断がはっきりしない」こと自体が、大きな苦痛になる
原発不明がんでは、
- 検査を重ねても結論が出ない
- 治療方針が途中で変わる
- 主治医の説明が難しく感じる
といった状況が起こりやすく、
身体的つらさ以上に、心理的な負担が積み重なりやすい のが特徴です。
「まだ何もわかっていない状態」が続くことは、
患者さんにとって大きなストレスになります。
原発不明がんで起こりやすいつらさ
原発不明がんでは、がんの広がり方により、
- 痛み
- 食欲低下、だるさ
- 呼吸苦
- 不安、抑うつ、焦燥感
など、多様な症状が組み合わさって現れることがあります。
しかし、「診断が定まっていない」ことを理由に、
つらさへの対応が後回しになるケースも少なくありません。
原発不明がんだからこそ、緩和ケアが重要
緩和ケアは、病名が確定しているかどうかに関係なく受けられる医
原発不明がんにおいては特に、
- 痛みや症状の緩和
- 不安や混乱の整理
- 治療の見通しを一緒に考える支援
- 主治医の説明を補足・翻訳する役割
- 家族への心理的サポート
といった点で、大きな力を発揮します。
私も多数の原発不明がんの診療に携わってきましたが、
進行が早い事例もあるため症状緩和に専門家の関与はとても大切になります。
また抗がん剤治療を行うことも多いため、治療に関する問題を緩和する必要もあります。
原発がわからないことによる精神的な負担感も強くなりがちで、その点のケアも重要です。
緩和ケアは「治療がないときの医療」ではありません
原発不明がんでは、
「まだ治療方針が固まっていない段階」
それは決して、
- 治療をあきらめる
- 末期だから行く
という意味ではありません。
むしろ、不確実性が大きい状況だからこそ、
家族もまた、強い不安を抱えています
原発不明がんでは、
- 家族が説明を理解しきれない
- 今後の予測が立たず疲弊する
- 「何を信じればいいのか」わからなくなる
といった状態になりやすく、
家族の不安が患者さん本人以上に強くなることもあります。
緩和ケアは、家族の不安や迷いも含めて支える医療です。
まとめ:原発がわからなくても、つらさは放置しなくていい
原発不明がんは、
- 診断が不確実
- 説明が難しい
- 将来像が描きにくい
という特徴を持つがんです。
しかし、
つらさや不安は「診断が固まるまで待つ必要はありません」。
迷いや違和感を感じた時点で、
緩和ケアという相談先があることを、ぜひ知っておいてください。





















