「鎮静=安楽死」という誤解
終末期医療の話題になると、
「鎮静は安楽死なのではないか」 「眠らせるというのは命を縮めることではないか」
という疑問が出ることがあります。
まず結論から言えば、
医療における鎮静と安楽死は、目的も考え方も異なります。
鎮静とは何か
医療で行われる鎮静(緩和的鎮静)は、
- 強い苦痛があり
- 他の方法では十分に緩和できず
- 患者本人の同意があり
- 医学的・倫理的検討を経て
行われる医療行為です。
目的は、
耐え難い苦痛を軽減すること
であり、命を短くすることではありません。
安楽死とは何か
安楽死は、
- 意図的に生命を終わらせることを目的とする行為
です。
ここが決定的な違いです。
何が決定的に違うのか
① 目的
- 鎮静:苦痛の軽減
- 安楽死:生命の終結
② 行為の意図
- 鎮静:症状緩和
- 安楽死:死亡の達成
③ 医療倫理上の位置づけ
鎮静は、
日本を含む多くの国で、
一方、安楽死は国によって法的扱いが異なり、
「眠らせる=死なせる」ではない
鎮静が行われるのは、
- 耐え難い呼吸苦
- 強いせん妄
- 身の置きどころのない不安
などが続く場合です。
鎮静によって苦痛を和らげても、
それ自体が直接死を引き起こすことを目的とするわけではありませ
なぜ混同されるのか
混同が起こる理由は、
- 終末期という文脈
- 「眠る」というイメージ
- メディアでの単純化
などがあります。
しかし医療現場では、
鎮静は慎重な手続きを経て行われます。
重要なのは透明性
鎮静が行われる際には、
- 本人や家族への説明
- チームでの検討
- 記録の明確化
が重要です。
隠れて行われるものではありません。
まとめ
鎮静は安楽死ではありません。
- 目的が違う
- 意図が違う
- 倫理的枠組みが違う
鎮静は、
苦痛を軽減するための医療行為です。
終末期医療において最も大切なのは、
命の長さだけでなく、苦痛の軽減です。
その文脈の中で、鎮静は位置づけられています。
鎮静は高度な判断を要する医療行為であり、 十分な経験と倫理的配慮が求められます。
そのため、がんの終末期などで鎮静を検討する場合には、 緩和医療専門医など専門性を有する医師と相談しながら進めること が望ましいでしょう。




















