がん家族のつらさは「病気のつらさ」と同じくらい深い
家族ががんになったとき、
いちばん心が揺れるのは実は“家族”側ということは少なくありません。
心配や不安が消えない
仕事や生活の両立がつらい
どう声をかけていいかわからない
治療方針の話し合いが重い
感情をどこにも出せない
自分が壊れそう
こうした負担を抱えても、
「自分が弱音を吐いてはいけない」
「本人の方がつらいのだから」
と、自分の気持ちを押し込めてしまう方がとても多いです。
しかし、専門医として断言できます。
家族のつらさをケアすることは、患者さんの治療にも良い影響を与える。
むしろ相談すべきなのは「がんの家族の方」なことは多いのです。
東京では「家族のための相談」を行う外来が増えつつある
東京都内では、
がん患者さんだけでなく 家族を支える人が相談できる外来 が少しずつ増えています。
専門的には「家族ケア外来」「緩和ケア外来(家族相談)」などと呼ばれます。
相談できる内容は大きく3つ。
① 気持ちのつらさ・不安・怒りなどの感情の整理
家族のがんでは「怒り」「無力感」「恐怖」「先の見えない不安」など、複雑な感情が混ざり合います。
専門医との対話により、
気持ちの整理
“罪悪感の軽減”
不安の扱い方
メンタルダウンの予防
などが可能になります。
② 医療情報や方針についての相談
医師には聞きにくいこと、
本人の前では聞けないこともあります。
例)
今後の見通しを知りたい
治療方針の整理をしたい
本人にどう伝えるべきか
家族としてどう支えればいいか
こうした相談は緩和ケア専門医がもっとも得意とする領域です。
③ 家族自身の生活や健康のサポート
介護負担や仕事との両立は、
実は家族自身の体調悪化につながります。
睡眠障害
食欲低下
過度な疲労
気力の喪失
これらを専門医がケアすることで、
家族が倒れることを予防し、結果的に患者さんも守れるのです。
東京で相談できる場所は?
東京には、下記のような種類の外来があります。
緩和ケア外来(家族相談可)
がん相談支援センター
心理士による家族支援
クリニックの家族ケア外来
しかし、
「どこに相談したらいいのかわからない」
という声が圧倒的に多いのが現状です。
当院でも、がんの家族の方のご相談をお受けしています
当院では、
がんの家族として悩みや不安を抱えている方の相談を専門的に行っています。
気持ちが限界
怒りや涙が止まらない
どう支えればいいかわからない
本人や医療者に聞けないことがある
判断を迫られて苦しい
こうした気持ちは、ひとりで抱える必要はありません。
ご家族のケアは、患者さんのケアと同じくらい大切です。
どうぞ遠慮なくご相談ください。

















