がんの情報を調べすぎて不安になったとき――それはあなただけではありません

がんと診断されると、
多くの方がまず行うのが「情報を調べること」です。

• 病名を検索する

• 予後を調べる

• 体験談や闘病ブログを読む

それ自体は、とても自然な行動です。

けれど、気づくとこんな状態になっていませんか。

• 調べれば調べるほど不安が強くなる

• 夜も頭から離れない

• かえって何が正しいのかわからなくなる

「情報を集めることが、つらさを増やしてしまう」
そんな方は少なくありません。

情報を求めるほど不安が強くなる理由

がんに関する情報の多くは、

• 重症例が目立つ

• 経過の悪いケースが語られやすい

• 個人差が強いのに一般化されがち

という特徴があります。

特に検索結果や闘病ブログでは、

「うまくいかなかった話」
「つらかった体験」

がどうしても目に入りやすくなります。

これは、あなたの病状が悪いからではありません。
情報の性質そのものの問題です。

「正しい情報」でも、不安になることがあります

よくある誤解があります。

「正確な医学情報を読んでいるのだから、不安になるのはおかしい」

しかし実際には、

• 正しい情報でも

• 自分に当てはまるか分からず

• 想像だけが膨らんでしまう

ということが起こります。

とくに、

• 予後

• 再発

• 治療が効かなくなった場合

といったテーマは、
読むだけで心に強い負荷がかかります。

情報を集めること＝心が追いついている、とは限らない

頭で理解することと、
心が受け止められることは別です。

情報を集め続けているとき、
実はこんな状態になっていることもあります。

• 不安を消したくて検索している

• でも検索するほど怖くなる

• やめたいのに、やめられない

これは意志の弱さではありません。
人としてごく自然な反応です。

情報から「距離を取る」ことも、大切な選択です

がんと向き合ううえで、

• 情報を集める

• 情報から一時的に離れる

どちらも、必要な行動です。

今のあなたに必要なのが
「これ以上調べること」なのか
「一度立ち止まること」なのかは、
時期によって変わります。

不安が強くなりすぎているときは、
情報を制限すること自体がセルフケアになります。

一人で整理できないとき、相談できる場所があります

情報の取捨選択は、
一人でやるには難しい作業です。

• どこまで調べればよいのか

• 何を信じればよいのか

• 今の自分に必要な情報は何か

こうした整理は、
第三者と一緒に行う方が楽なことも多い。

緩和ケアでは、

• 治療の是非だけでなく

• 情報の受け止め方

• 不安との付き合い方

についても相談の対象になります。

まとめ

• 情報を調べすぎて不安になるのは珍しいことではありません

• 正しい情報でも、不安を強めることがあります

• 情報から距離を取ることも、立派な選択です

• 一人で抱え込まなくて大丈夫です

もし今、

「もうこれ以上検索したくない」
「でも不安が消えない」

そう感じているなら、
それはあなたが弱いからではありません。

ちゃんと向き合おうとしている証拠です。

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