抗がん剤の副作用がつらい・きついと感じたとき── 我慢し続けなくていい理由と、相談できる選択肢

「抗がん剤の副作用がきつい…」と感じていませんか

抗がん剤治療を受けている方の中には、

• 吐き気がつらい
• だるさが抜けない
• 食事がとれない
• 痛みやしびれが強い
• 気持ちが落ち込み、何もする気が起きない

こうした症状に悩みながら、
「仕方ないものだ」「我慢するしかない」
と思って治療を続けている方が少なくありません。

副作用は「耐えるもの」ではありません

抗がん剤の副作用は、
治療の一部として避けられない面があるのは事実です。

しかし、

• どの程度まで我慢すべきか
• 軽くできる方法はないのか
• 治療を続けるうえで支障になっていないか

これらは、きちんと評価し、対処すべき医療の問題です。

つらさを我慢し続けることが、
必ずしも治療成績を良くするわけではありません。

「主治医には言いづらい」と感じることも多い

実際の外来では、

• 「弱音を吐いていると思われたくない」
• 「治療を続ける覚悟が足りないと思われそう」
• 「忙しそうで言い出せなかった」

こうした理由で、
副作用のつらさを十分に伝えられていない方も多くいらっしゃいます。

緩和ケアは“治療をやめる医療”ではありません

ここで大切なのが、
緩和ケア＝終末期医療という誤解です。

緩和ケアは、

• 抗がん剤治療と並行して
• 副作用や不安を軽減し
• 生活の質を保ちながら治療を続ける

ための医療です。

抗がん剤を続けながら、
副作用への対処や症状緩和を専門的に行うことができます。

こんなときは、相談してよいサインです

• 副作用が日常生活に支障をきたしている
• 痛みや吐き気で眠れない
• 気持ちの落ち込みが強くなってきた
• 「このまま続けられるのか」不安が大きい

これらは、
相談してよい・むしろ相談すべきタイミングです。

副作用を軽くすることで、治療が続けやすくなることも

緩和ケアでは、

• 痛みや吐き気の調整
• 倦怠感や不眠への対応
• 不安や気持ちのつらさの整理

などを通して、
治療を「続けられる状態」に整えることを目指します。

結果として、

• 入院を避けられた
• 治療を中断せずに済んだ
• 生活の質が改善した

というケースも少なくありません。

まとめ

• 抗がん剤の副作用は、我慢し続けるものではない
• つらさは医療として扱ってよい
• 緩和ケアは治療と並行できる
• 相談することで、次の選択肢が見えてくる

もし今、
「この副作用、きついな…」
と感じているなら、
それは大切なサインです。

一人で抱え込まず、
一度立ち止まって相談してみてもよいのではないでしょうか。

Tweet

Pocket