男性特有のがんと緩和ケア
前立腺がん、精巣がんなどの男性特有のがんでは、
他のがんとは少し異なる「つらさ」や「相談しづらさ」
痛みや身体症状だけでなく、「語られにくい悩み」が多い領域
これらのがんでは、
- 排尿トラブル(頻尿、排尿困難、血尿、尿失禁など)
- 骨転移に伴う痛み(特に前立腺がん)
- ホルモン療法による体調変化や倦怠感
- 性機能や男性性に関わる変化
- 「情けない」「恥ずかしい」と感じてしまう心理
といった、身体と尊厳の両方に関わる悩みが重なりやすくなります
しかしこれらは、
主治医の外来では時間的・心理的に十分語られないことも多く、
本人が一人で抱え込んでしまうケースが少なくありません。
「症状はあるが、命の危険ではない」からこそ放置されやすい
前立腺がんでは、
- 進行が比較的ゆっくりな場合がある
- 「命に直結しない症状」と見なされやすい
- 周囲から「まだ大丈夫」と言われやすい
といった理由で、
つらさが正当に扱われにくいことがあります。
しかし、
生活の質(QOL)への影響は決して小さくありません。
緩和ケアは「男性特有の悩み」を安心して話せる場でもあります
緩和ケアでは、
- 排尿や痛みのつらさの調整
- ホルモン療法に伴う不調の整理
- 性や身体変化に関する不安の言語化
- 「どこまで我慢すべきか」「どこから相談していいか」の整理
など、
治療の可否とは別に、今の生活をどう支えるかを一緒に考えます。
「こんなことを相談していいのだろうか」
「男として情けないと思われないか」
そうした気持ちを抱えている方ほど、
緩和ケアの対象です。
早い段階での相談が、長い経過を支えます
特に前立腺がんなど、
経過が長くなりやすいがんでは、
- 我慢が積み重なる
- 不安や疲れが慢性化する
- 気づいたときには限界に近い
ということも少なくありません。
緩和ケアは、
「最期のため」ではなく、
長い時間を少しでも楽に、納得して過ごすための医療です。




















