早期緩和ケア大津秀一クリニックではがんや慢性病のつらい症状や痛み、不安を早期からの緩和ケア外来で末期に限らず専門医大津秀一が全国対応。遠隔相談可オンライン対応緩和ケア外来で東京文京区所在。病気の進み具合や種類を問わず早期受診できます。スマートフォン等を用いたビデオ通話で相談することもできます。内科専門医でもあり身体全般に詳しいです。緩和ケア・緩和医療といえば当院にご相談ください。【診療科:緩和ケア内科・疼痛緩和内科・がん内科・がん精神科】

がんと精神・心理

がん患者が「誰にも相談できない」理由

早期からの緩和ケア大津秀一クリニック外来診察室

――がんになってから「話せなくなる」本当の背景

がんと診断されてから、

  • 誰かに相談したほうがいいと頭では分かっている
  • でも、実際には誰にも話せない
  • 何をどう言えばいいのか分からない

そんな状態に陥る方は、とても多いです。

これは決して、
あなたの性格や弱さの問題ではありません。


「相談できない」は、よくある反応です

がんになったあと、
相談できなくなる人には、はっきりした理由があります。

しかもそれは、
理にかなった反応です。


理由① 相談すると「相手を困らせてしまう」気がする

まず多いのが、この感覚です。

  • 重い話をしてしまうのではないか
  • どう返していいか分からなくさせてしまうのではないか
  • 相手の表情が曇るのが怖い

その結果、
話す前にブレーキがかかるようになります。

「迷惑をかけたくない」という気持ちは、
とても誠実な感情です。


理由② 相談すると、結論や正解を求められてしまう

相談すると、こう返ってくることがあります。

  • 「じゃあ、どうするの?」
  • 「前向きに決めないと」
  • 「覚悟を決めたほうがいいよ」

でも多くの場合、
相談したいのは結論ではありません

  • 気持ちが整理できていない
  • 揺れている状態をそのまま聞いてほしい
  • ただ吐き出したい

このズレが続くと、
「もう話すのをやめよう」となります。


理由③ 家族にこそ、話せなくなる

意外かもしれませんが、
一番身近な家族ほど相談できないことがあります。

  • これ以上心配させたくない
  • すでに十分苦しませている気がする
  • 自分が弱音を吐くと、家族が崩れそう

その結果、
「自分が支える側」になってしまう。

がん患者さんが、
無意識にこの役割を背負うことは珍しくありません。


理由④ 主治医には「こんなこと聞いていいのか」と思ってしまう

主治医に対しても、

  • 忙しそうで聞けない
  • 病状以外の話は場違いな気がする
  • 気持ちの話をしていいのか分からない

そう感じて、
本当の困りごとが置き去りになることがあります。


「相談できない自分」を責めなくていい

誰にも相談できない状態は、

  • 我慢している
  • 耐えている
  • 状況を必死にコントロールしようとしている

というサインでもあります。

これは弱さではなく、
生き延びるための反応です。


相談は「解決のため」でなくていい

相談は、

  • 答えを出すため
  • 決断するため
  • 前向きになるため

でなくても構いません。

  • まとまらない気持ち
  • 矛盾した思い
  • まだ言葉にならない不安

それをそのまま置いていい場所が、
必要なだけです。


緩和ケアは「話せない状態」からでも始められます

緩和ケアでは、

  • 症状が強くなくても
  • 治療が続いていても
  • 相談内容がはっきりしていなくても

受診できます。

「うまく説明できない」という状態そのものが、
相談の理由になります。


最後に

誰にも相談できないと感じているあなたは、
決して一人で立ち向かおうとしているわけではありません。

ただ、
話す場所がまだ見つかっていないだけです。

言葉になる前の気持ちを、
そのまま置いていい場所は、必ずあります。

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迷っている方へ

迷っている方へ

がんと診断されたあと、
「今すぐ何かを決めなければいけない」
「でも、何をどう考えればいいのかわからない」

そんな状態でこのページをご覧になっている方も
多いのではないでしょうか。

このページでは、
・治療を続けるか迷っているとき
・主治医の説明がつらかったとき
・家族のほうが先に不安になっているとき
・緩和ケアのタイミングがわからないとき

「すぐ決めなくていい問い」を、
ひとつずつ整理しています。

ここまで読んでも、
「まだ自分が相談していいのかわからない」
そう感じている方もいらっしゃると思います。

それで大丈夫です。

もし、
・一度、状況を整理したい
・主治医とは別の視点で話を聞いてみたい

そう思われたときには、
早期緩和ケア外来・オンライン相談という選択肢もあります。

無理に決める必要はありません。

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