「もう治療法がない」と言われた
主治医から
「これ以上の抗がん治療は難しい」
と説明を受けたとき、
多くの方が
- もう終わりなのか
- どこかに別の治療があるのではないか
- あきらめたくない
と強く揺れます。
まず大切なのは、
言葉の意味を正確に理解することです。
「治療法がない」とはどういう意味か
多くの場合、それは
- 標準治療として確立された薬剤が終了した
- 体力や副作用の問題で継続が難しい
- 治療効果が見込めないと判断された
という医学的判断を指します。
それは
医学的に何もできない
という意味ではありません。
次に考えるべき選択肢
状況によっては、
- 治験の可能性
- 専門施設での再評価
- 支持療法を整えた上での再検討
- 局所治療の再評価
など、検討の余地が残っていることもあります。
一方で、
治療の継続が負担になる場合もあります。
重要なのは、
感情ではなく医学的整理に基づいて判断することです。
情報に触れるときに気をつけたいこと
「治療法がない」と言われた方を対象に、
さまざまな情報が提示されます。
その中には、
- 医学的根拠が十分とは言えないもの
- 効果の範囲が限定的なもの
- 特定の治療へ誘導する構造のもの
も存在します。
焦りや不安が強いときほど、
冷静な評価が難しくなります。
だからこそ、
専門家と一緒に整理する時間が必要です。
実際に起きていること
当院には、
「もう治療法がない」と言われた後に相談に来られる方がいます。
評価を丁寧に整理した結果、
- 他施設での治療継続が可能と判断され紹介につながったケース
- 支持療法を整えることで治療再開が可能になったケース
- 治療継続より生活の質を優先する選択を納得して決められたケース
- 情報提供をもとに、募集されていた治験につながったケース
があります。
すべての方に新たな治療があるわけではありません。
しかし、
整理せずに結論を急ぐ必要もありません。
緩和ケアは「あきらめ」ではない
「今後は緩和ケアを」と言われた場合も、
それは
- 苦痛を減らす
- 生活の質を守る
- 医療を整理する
ための医療です。
治療と対立する概念ではありません。
相談してよい段階
- 主治医の説明に不安が残る
- 他の可能性を確認したい
- 治療と緩和の整理がつかない
この段階で相談していただいて構いません。
焦らず、
冷静に、
医学的に整理すること。
それが次の一歩につながります。
■ 当院でもご相談にのっています
状況の整理をご希望の方は、
紹介状の有無にかかわらずご相談いただけます。 初回では、
これまでの治療経過を丁寧に確認し、 今後の選択肢を医学的に整理します。

















